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吉富 寛; 古渡 意彦
Radiation Protection Dosimetry, 170(1-4), p.199 - 203, 2016/09
被引用回数:4 パーセンタイル:36.27(Environmental Sciences)内部に水を満たしたアクリル製の円筒型及び直方体ファントムは、眼の水晶体線量計測用に使用される個人線量計校正用のファントムとして、国際文書で推奨されている。本研究では、校正時にこれらのファントムを使用する妥当性を、計算シミュレーションとOSL及びガラス線量計を使用した実験によって検証した。計算シミュレーションでは、PHITSコードに人体を詳細に模擬したボクセルファントムを取り込み、正面からエネルギーを変化させて線を照射した際の、ファントム上に取り付けた線量計への人体ファントムからの後方散乱による線量寄与分を評価した。同時に、線量計校正での使用が推奨されるアクリル製の円筒型及び直方体ファントムについても同様の計算を行い、ファントムからの線量寄与分について比較した。特に、入射線エネルギーが50から100keVの場合、頭頸部を模擬する円筒型ファントムで得られた後方散乱寄与分がボクセルファントムで得られた結果に対し、10%程度高く見積もることが分かった。電子についても同様の評価を行ったが、顕著な違いがみられなかった。
Hertel, N. E.*; Bartlett, D. T.*; Dietze, G.*; Bordy, J.-M.*; 遠藤 章; Gualdrini, G.*; Pelliccioni, M.*; Ambrosi, P.*; Siebert, B. R. L.*; Veinot, K.*; et al.
no journal, ,
国際放射線単位測定委員会(ICRU)は、国際放射線防護委員会(ICRP)により勧告された実効線量などの防護量を評価するために、線量測定に用いる実用量を定義している。現在使われている実用量は、約30年前に定義されたものである。ICRUの報告書委員会26は、防護量の定義の変更や防護量を適用する放射線場の多様化を踏まえて、実用量について検討を進めてきた。この検討では、作業者と公衆に被ばくをもたらす放射線の種類とエネルギー範囲が拡張しつつあることも考慮して、現在の実用量と防護量の関係について分析した。その結果、委員会は、現在の実用量を見直し、新たな実用量を提案することにした。エリアモニタリングに対しては、ICRU球のある深さで定義する線量から、粒子フルエンスに基づき実効線量、目の水晶体や皮膚の等価線量と関連付けた量に変更する。本発表では、新たに提案する実用量の定義と、それが放射線測定機器の設計や校正、測定の実務に及ぼす影響について検討した結果を報告する。
古渡 意彦; 吉富 寛; 吉澤 道夫
no journal, ,
ISO4037-3で、高エネルギー線校正場における、個人線量計校正時には、二次電子平衡条件を成立させるための、厚いPMMA板(例として、30302.5cm)を線量計の前に設置することを要求している。一方、一般的な作業環境では、放射線業務従事者はそのような厚い板を装着せずに、個人線量計を用いている。そこで、原子力機構放射線標準施設棟で運用中の高エネルギー線校正場を用い、厚いPMMA板の有無による種々の個人線量計から得られる校正定数への影響について評価した。電子式個人線量計については、PMMA板の有無にかかわらず非常によい校正定数が得られており、二次電子平衡条件の影響を受けにくいことが明らかとなった。一方、OSL及びガラス線量計については、PMMA板がない場合、大きく過大評価した。この理由として、線量を評価する際に同じケース内に異なる補償フィルターを取り付けた、複数の素子を使用していることで、いずれかの素子で過大評価された値を線量の指示値として評価する可能性が示唆される。